テレビアニメが終わっても、
第2期や映画化の発表が無くても、
カップリングを妄想するだけで、まだ一年は戦えそうなはいふりおじさんです。

今回紹介するのは、アニメの放映が先行していた局で最終話が放映され、Blu-ray&DVDの第一巻が発売されるのと時をほぼ同じくして発売された、小説「ハイスクール・フリート いんたーばるっ」と、漫画「ハイスクール・フリート アンソロジーコミック」です。

はいふり小説&アンソロジーコミック
まずは小説「ハイスクール・フリート いんたーばるっ」から紹介します。
著者「姫ノ木あく」氏と挿絵「桝石きのと」氏により贈られるこの小説は、タイトルにある「いんたーばるっ」の通り幕間を描いた内容となっています。
幕間とはアニメの各話の合間を指し、アニメでは描かれなかったキャラクター達の交流や舞台背景が綴られており、一連の流れとして構成されたアニメのストーリーには組み込まれなかったものの、魅力的なキャラクター性を掘り下げる意味では大きな意味を持つエピソードが計6話収録されています。
アニメの第10話にストーリーの本筋にはほとんど関わっていない「赤道祭」がありましたが、そのようなエピソードが6話分収録されていると思えばイメージが掴みやすいと思います。

この「ハイスクール・フリート いんたーばるっ」は、その特性として「アニメを観ていることが前提」となっているように思われます。そのためアニメを観ていない人がこの作品から入って読み進めても状況がサッパリわからないなんてことになってしまうかもしれません。
巻頭に晴風クラスの名簿が載っているものの、キャラクターの振る舞いは「最初からそういうキャラクターだと分かっている前提」で描かれていますし、晴風クラスではないヴィルヘルミーナも唐突に出てきて、どんな人物像なのか特に説明なくどんどん動き回っています。ただでさえ登場人物が多く、しかも同時に多人数が描写される作品なので、キャラクターの性格や口調やビジュアルが頭に入って整理されていないと、文章だけで誰の発しているセリフなのかを理解するのはちょっと難しいかもしれません。
アニメでも尺の関係からか「キャラクターの紹介」になるような描かれ方はされていなかったので、状況はあまり変わらないのかもしれませんが、この小説はそれを補完する内容にはならないでしょう。
ただ、キャラクター性がある程度掴めている人にとっては、そのキャラクターをより深く知り、より興味を強くしてもらうための「個性を引き出したエピソード」が盛り込まれているため、アニメを観てキャラクターに対して興味を持った人にとってはたまらないご褒美になる内容です。
特に、副長である宗谷ましろが、いかにラブリーな性格をしているのかわかってもらえることでしょう。
アニメを観ていて、ましろのことが「真面目過ぎて可愛げが足りない」と感じた人には、ぜひ手に取って読んでみてほしい作品となっています。

この小説は、そのほとんどが宗谷ましろの視点で記されており、ましろの心情が詳らかに表されているのが最大の特徴と言えるでしょう。
毅然とした態度で、ブルーマーメイドとはかくあるべきと示そうとするかのように、真面目な顔を見せ続けてたせいで「可愛らしい少女」としての魅力はほとんど隠蔽されているのがアニメでの第三者視点ですが、第2話冒頭の6歳時に神社を参拝した際の無邪気さに溢れた姿や、潜水艦から攻撃を受けて寝起きの状態で艦橋に戻ってきた際に鮫のぬいぐるみを抱きかかえてきた姿で、その隠された素顔は時折露呈していました。
この小説で彼女の内面である心情描写が為されることにより、優等生然とした普段の姿からだけでは気付けない人物像を発見できることでしょう。

要するに「シロちゃんがめっちゃ可愛い」が詰まっているラノベ、それが「ハイスクール・フリート いんたーばるっ」なのです。

作者のあとがきにもありますが、計6話のインターバル位置と概要は次のようになっています。

【第1話】 アニメ本編から一年くらい前で、宗谷ましろと黒木洋美が初顔合せしたイベントでの出来事を描いたエピソード。
【第2話】 アニメ第1話の出港から西之島に到着するまでの間で、怪談話を聞かされて怖くなっちゃった宗谷ましろが幽霊コワイコワイするエピソード。
【第3話】 アニメ第1話の出港から西之島に到着するまでの間で、クラスのほぼ全員で巨大規模のクレーンゲームをやって楽しむエピソード。
【第4話】 アニメ第4話と5話の間で、四国沖のショッピングモールにクラスの約半数が出向いて遊ぶエピソード。
【第5話】 アニメ第6話から8話までのどこかで、ケーキを食べられる権利を賭けてクラスを2分しての争奪戦を水着姿で水鉄砲を撃ってキャッキャウフフしながら繰り広げるエピソード。
【第6話】 アニメ第7話と8話の間で、宗谷ましろが猫を苦手になった理由が明らかになるエピソード。ハートフル系。

これだけ見ても分かるかもしれませんが、第5話の内容はアニメでやるべきだったような気がします。ビジュアル的にもアクション描写的にも、赤道祭よりも需要があったように思います。作画スタッフは大変になるでしょうが。
第6話はOVAでアニメ化してほしいですね。小学5年生のシロちゃんハァハァしたいです。いや、猫好きとしては映像として見てみたいエピソードです。

では、注目点を特に活躍が目立ったキャラクターごとにまとめていきます。

名前 顔画像 評論
宗谷ましろ 小説「いんたーばるっ」では、そのほとんどが彼女の視点で描かれるため、間違いなく主人公ポジションです。
何と言っても、アニメではあまり見られなかった彼女の可愛らしい素顔が隅から隅まで楽しめるのが最大の特徴です。
アニメで彼女に愛らしさをあまり感じ取れなかった人は、この小説を見て彼女の愛らしさを感じ取りまくってほしいと思います。
抱いて寝てる鮫のぬいぐるみに「ブルース」という名前が付いているのも明らかになります。その他、ゆるキャラを始めとする「可愛らしいデザインのキャラクター」には目がない嗜好の持ち主だという事が確定しました。
ただ、お菓子類(甘味)にはそれほど執着がないようです。そこは杵崎姉妹の専売特許になるのでしょうか。
岬明乃 ましろにとっては当初、鬱陶しく感じる頼りにならない艦長であると考えられているのが分かります。
鬱陶しいと言っても、反りが合わない性格と、自分のペースを乱される不可思議な行動のせいであり、感情として嫌っているのとは違うようですが。
話が進むにつれ理解が深まることで、否定的な感情が軟化していったようではあるけれど、この小説で語られた範囲内では信頼を寄せるほどの境地には達していないようだ。
ただ、噂好きの4人組たちには、ましろが明乃に対してツンデレな対応をしているだけで早くからカップル扱いされていたことが明かされました。
黒木洋美 ましろが主人公のエピソードで、信奉者である彼女が絡んでこないはずもなく。
第1話はもちろん、第2話と第6話を除いて異様な雰囲気を纏ったキャラクターとして描かれています。主に百合百合した方向で。
特に第4話の締めが強烈です。ましろの貞操が実に心配になります。
柳原麻侖 クロちゃんの陰にマロンちゃんあり。
前日譚を描いた漫画では実質的に主人公をしていましたが、小説でもその立ちまくったキャラクターを発揮しています。なんたって口調が分かりやすいのがいいんでい!
アニメではマロンちゃんがクロちゃんに嫉妬するシーンが何度か描かれていましたが、小説では逆にクロちゃんがマロンちゃんに嫉妬するシーンがあります。それが例の第4話の締めなのですが……それは買ってのお楽しみで。
万里小路楓 第4話においてメインヒロインのような役回りとなりつつ、その懐の深さを感じさせてくれます。聖母マリコウジ。
アニメでも文武両道の完璧超人な印象でしたが、自由時間に副長としての立場を解かれたましろが孤立してしまったところを見ると同行を買って出て、羽目を外せない性格を見透かしたようにクラスメイト達に融和する展開に仕向けたり、柄でもないと入店を躊躇っていたファンシーショップへの入店を決断させたりと、ナイスフォローの連発をするコミュ力の高さも見せつけました。
これにより、万里小路さん最強説がますます現実味を帯びてまいりました。
若狭麗緒 アニメでは「嫌われ役」に相当する立ち位置に収まってしまっていたため、やや意外な活躍となったのが彼女、レオちゃん。
第3話は、知床鈴と彼女が絆を結ぶエピソードとなっています。アニメだけ観ていたのでは知り得なかった公式カップリング。燃料投下、ありがとうございます。モモちゃんもきっとそう思ってるッス。
と、第3話で株を上げましたが、第5話で大ポカをやらかして株を落としました。全体を通してみると、躍進とはならなかったようです。
ヴィルヘルミーナ(以下略) 時系列の関係で、後半の第4話以降でのみ登場となりますが、その確かな存在感はさすがです。
ましろとは同室になる縁もあり、同じ副長として気に掛けているせいもあるのか、短期間で互いにある程度の信頼関係を築いている様子です。
アニメでの初登場時にはドイツ人のイメージそのままに真面目で気難しそうな印象を感じさせましたが、納沙幸子とのコンビが結成された頃にはすっかりくだけた態度でノリの良い気さくなキャラになっていきました。この小説では、くだけた態度でノリが良く、仁義もあるミーナが楽しめます。 
杵崎ほまれ 杵崎姉妹は前日譚の漫画でも、アニメに比べて「いい性格」をしているなと思いましたが、小説においても、アニメだけでしかこの姉妹の姿を知らない人にとってはやや戸惑いそうな描写がなされています。
この姉妹は天使ではなく小悪魔ですね。
食べ物が絡むと本性を隠そうとしなくなります。まるでハイエナのよう。
などと書くと誤解を生みそうですが、いやほんといい性格をしてますのこの姉妹は。アニメで見せていた、ただ美味しそうな食事を提供してくれるだけの存在として見ていたらもったいないキャラクターです。ぜひ小悪魔な2人の姿もご賞味あれ。
特に、甘味に対する執着心が凄まじいようですね。命を懸けているとさえ言っています。この歳にして既に和菓子の製造販売に携わっているからこそなのかもしれませんが。
杵崎あかね
山下秀子 名脇役な彼女の活躍も見逃せません。
第4話ではボケをかましつつノリツッコミを引き出す、彼女特有のコミュ力の高さを遺憾なく発揮した話術を繰り出します。 副長相手にあれだけグイグイ行けるのは艦長やココちゃんを除いてそれほどいないと思います。
さすが伝説を作った航海ラップ隊のリーダーだけありますね。
それにしても、プロフィールにある性格の「慎重」設定は本当にどこへ行ってしまったのでしょうか?

もちろん、ここに挙げた以外にも晴風クラスの娘たちは全員出てきますから、推しの娘が全く出てこない! なんてことにはなりません。ご安心ください。



続きましては漫画「ハイスクール・フリート アンソロジーコミック」です。
こちらはアンソロジーの名で分かるように、複数の漫画家が、作家性溢れる内容で、本編とは異なるテイストでコメディ色の強いエピソードが語られています。
アンソロジーの特性上、そのエピソードはパラレルワールドの出来事である可能性が高く、作者が考えたifであると思われます。なので、キャラに誇張があったり、独特なクセがあるのが原作ファンにとって納得いかないなんてこともあるでしょうが、むしろその違和感もひっくるめて楽しんじゃうのが正解だと思います。
幸いにして、ハイスクール・フリートはキャラの人数が多く設定も細かく作られているし、本編でコメディ感溢れるエピソードも盛り込まれていたため、想像の余地が広くアンソロジー向きの作品だと思います。ちょっとぐらい羽目を外しても「有り得そう」と思ってもらえそうなのがいいですね。
実際に読んでみて、こういうのもありだよね、と思う点がままありました。
公式アンソロジーですから、原作スタッフ側の監修も入っているでしょうし、設定については事実に則しているものと思われます。

あとがきの作者コメントを見ると、アニメを視聴した上で描いているのがわかります。おそらくは、作者がイチオシのキャラクターがお話の主役に抜擢されているものと思いますので、必然的に視聴者サイドから見て人気を集めているキャラクターが主役を張っている可能性が高いため、実質的に人気投票にもなっているでしょう。
ということで、各作品に出てくる全キャラクターと、主役と思われるキャラクターを作者ごとにピックアップしてみます。

作者名(敬称略) 主役(推察) 準主役(推察) 寸評(感想)
秋月秋名 リンちゃんの脂肪は善玉
一ノ瀬いぶき
ココちゃんは黒幕
てけひろ
マロン×クロは大正義
双葉ますみ
特に無し シロちゃんの被害妄想は筋金入り
ぺけ
シロちゃんの貞操危うし
谷村まりか
リンちゃんの脂肪は善玉 ソフトクッキーはエデン
空木あんぐ
リンちゃんの脂肪は善玉
ココちゃんの脂肪は悪玉
竹林月
五十六 特に無し お前ちょっとそこ代われ
長谷見亮
は い て な い
吉乃そら
特に無し キマシタワー!
あららぎあゆね
リンちゃんの目隠しプレイ
桜木蓮
多数 プリン食べたい

多数のキャラクターを満遍なく描いている作品もあったので一概に分けられませんが、概ねこんなところかと。
コメディタッチで動かしやすいキャラクターが選ばれている側面もあるでしょうが、艦長のミケちゃんよりも副長のシロちゃんが多い傾向です。不幸キャラ、ツッコミ役、オチ担当と漫画にするにはもってこいの特性を持っているのが大きいでしょう。
幸子の活躍も目立ちます。アニメでも強烈な個性を放っていたのが、漫画家に作品内で動かしてみたいキャラクターと思わせたのでしょう。しかし、ヴィルヘルミーナとのコンビは意外とありませんでした。同人誌に期待しましょう。
見逃せないのはここでもマロンちゃん&クロちゃんコンビと、クロちゃん×シロちゃんの三角関係。てけひろ氏の作品ではマロンちゃん→クロちゃんのアプローチ、ぺけ氏の作品ではクロちゃん→シロちゃんのアプローチが見られます。
また、リンちゃんの隠れ巨乳設定が2作品で炸裂しているのが特筆すべき点と言えるでしょう。ココちゃんはさらにそのサイズを上回るようですが。
公式ですよ公式! 本当にありがとうございました。



人気投票と言えば、アニメイト秋葉原店で開かれている「ハイスクール・フリート オンリーショップ」で実施されている、シールを貼る形式の人気投票を参照してみましょう。

はいふり人気投票6月27日
↑ 6月27日時点

はいふり人気投票7月1日
↑7月1日時点

アニメ最終話から明けた平日の様子です。 6月27日は月曜日でしたので、最終話が放映された直後の日曜日を含めています。 次の7月1日は4日後ですが、その間に台紙が更新されており、土日を挟まない条件でもなかなかの票数が集まっていました。
最下段にある、知名もえかとヴィルヘルミーナの枠が拡張されているのが注目です。
既に人気が高いキャラクターは確定してきているので、艦橋要員を中心に枠を広げても良さそうなキャラクターは散見されますが、そこは公平さを保つためでしょうか、晴風クラスのキャラクターは一律の枠で構成されています。
艦橋要員は露出の多さもあって全員人気が高いですが、あまりしゃべらないタマちゃんはややアピール不足でしょうか。最終話のチャンスを切り拓くシーンはとてもカッコ良かったので、今後巻き返して欲しいところですが。
他のキャラクターだと、ヴィルヘルミーナの人気が断トツなのが目立ちますね。枠が拡張されて、さらに票が集まりそうです。
艦橋要員以外で特に票を集めているのは、まりこうじさんとマロンちゃんの2名でしょうか。マロンちゃんは人気が出る要素がふんだんに盛り込まれている上に準主役級の活躍をしているので当然と言えますが、まりこうじさんはカチコミ時の薙刀を繰る強さが加味され、普段の淑やかさからのギャップもあってか一気に注目を集めたようですね。
しゅうちゃん(山下秀子)とミミちゃん(等松美海)は、登場回数の割に人気が低すぎませんかね? 特に、ミミちゃんはキャラ立てまくっていた気がするのですが、不思議なくらい票が伸びなくて可哀想です。
あと、みなみさんが12歳と判明して以降の票の伸びがおかしくないですかね?