南紀地方のお洒落な社殿といえば、熊野三山ですね。
参詣道である熊野古道が世界遺産のひとつとなり、近年ではパワースポットとして人気 となるなど、古来より深く信仰を集める神社です。
三山の名の通り「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」の3つの神社によって構成されており、いずれも神社本庁が特に重要な神社として扱っている別表神社に列する格式の高いスポットとなっています。
日本サッカー協会のシンボルマークとしても著名な八咫烏が、熊野のシンボルでもあります。

そんなわけで、榛名に続き某艦娘っぽい記事タイトルからの神社ネタです。
聖地巡礼とも書いてありますが、神社は間違いなく聖地ですので嘘はついていません。本来の意味で使っていますから何ら違和感はありません。
提督たちからは、榛名と熊野に関係する聖地巡礼なら川崎重工業へ行けと言われてしまうかもしれませんが、今のところ業務上の縁はないので訪問する機会がありません。あいにく二輪車免許も持っていませんので、バイクを買って擬似騎乗プレイをするわけにもいきません。そもそもカワサキのバイクを買って名付けるとしたら秋津洲が一番似合うと思うかも。

本題からどんどん遠ざかっていますが、今回は熊野三山と言っても和歌山県ではなく、静岡県の遠州地方にある熊野三山を訪れたお話です。なぜそこなのかと言えば、帰省したらご近所にあったからお手軽にネタができると思ったからです。和歌山に遠征したら日帰りは厳しいので今回は断念しました。いずれ行くとしたら那智勝浦温泉のホテルを予約したいと考えています。 

ということで、記事タイトルの「遠江の熊野」を紹介します。 その後に加えて、富士山本宮浅間大社も紹介しますので、サクヤ姫ファンのみなさまもどうぞお楽しみに。

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三熊野神社


さて、遠州の熊野三山で熊野本宮大社にあたる、名称からもそれとわかりやすい「三熊野神社」から巡っていきましょう。

 三熊野神社は横須賀にあります、と書くと提督たちが反応しそうですが、横須賀と言っても神奈川県横須賀市ではなく、掛川市に該当する地域の名です。掛川市に編入する前の自治体である大須賀町の中心地に当たり、商店街の一角にその神社はあります。おそらく自動車が普及していない頃からの道ですので、道幅は狭く、駐車場も設えられてはいません。参拝中には何第日の自家用車が境内に入り込んで駐車されていました。そういうのもありなのか、と思ってしまいました。
海(遠州灘)に近い位置にあり、国道150号線からは近いですが、鉄道駅からはかなり遠いため、車を使わなければ訪れるのは難しいですが、駐車場はやや遠くの横須賀城跡の駐車場を使う必要がありそうなので、残念ながらアクセスには難があると言えそうです。
ただ、中心街なのでバスはそれなりに本数がありそうです。注意したいのは、掛川市内ですが掛川駅発ではなく袋井駅発のバスということ。新幹線の停まる掛川駅発は無さそうなのが遠方の来訪者にとっては残念です。

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実は訪れたのは大晦日の昼だったので、初詣の準備がなされているものの、参拝客はほとんどいないという状況でした。個人的にはいつもこのタイミングを狙って神社を訪れています。何とも特殊な気分を味わえますので。

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本殿の前には、大祓の茅の輪が設けられています。茅の輪くぐりは夏越の大祓と呼ばれる6月(水無月)の神事で用いられるのが一般的のようですが、こちらでは年越の大祓にも用いられるようです。
また、社殿の両側に日章旗が掲げられていますが、そのうち左側の旗には八咫烏が描かれているのが特徴的です。熊野のシンボルここにありですね。社務所には「八咫烏みくじ」もありました。

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本殿の彫刻が見どころのひとつ。八咫烏と思われる三本脚の霊鳥を中心とした意匠となっています。

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こちらは三熊野神社の由緒が記された案内板。
西暦701年に熊野三山を勧請したと記されています。平城京の成立よりも前です。
適切な表現ではないかもしれませんが、いわば「聖武天皇の誕生祝いに熊野神を分祀した」神社と言えるでしょう。
そのような謂れもあってか、ご利益は子授け、安産、縁結びとなっているようです。


神社とは関係ありませんが、近くにある横須賀城跡も訪れましたので紹介します。駐車場として利用したので立ち寄らざるを得なかったのが正直なところなのですが。

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史跡であり、掛川市の中心にある掛川城のように復元されていたりはしないので、天守閣どころか建物はひとつもなく、寂しい景観ではあります。



高松神社

続いては、遠州の熊野三山で熊野速玉大社にあたる、高松神社です。
こちらも国道150号線の近くにあります。アクセスするのに車かバスを使う必要があるでしょう。ゴルフ場の「静岡カントリー浜岡コース」に隣接しているため、そちらの案内を目安にすると良いでしょう。
駐車場は入口にありますので、自家用車での来訪も安心です。

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入口には「鎮座千三百年記念」と記された碑があり、三熊野神社と同じく西暦700年頃に勧請されたことがわかります。

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入口の鳥居は石造りであることが見るからにわかります。大晦日に訪れたため、初詣の準備をしている方がいらっしゃいました。

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高松神社の特徴が、まっすぐに伸びる石段。
こちらには積もった落ち葉を掃除する作業員がいました。ご苦労さまです。

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初詣の幟が掲げられた横に案内板があります。こちらには明記されていませんが、公式サイトを見ると石段は213段あるとのこと。2008年に修復されたとあり、まだ白く綺麗な姿を保っています。
公式サイトには「帰りはローラースライダーで」と書かれており、神社にローラースライダーがあるとか一体何事かと思われてしまうかもしれませんが、こういうことです。

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神社の隣がアスレチック遊具がある公園となっているため、そこにあるローラースライダーを使ってはどうですかという提案だったわけです。面白いですね。

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高松神社の本殿。
石段はなかなかの段数がありますが、社殿の規模は一般的なものです。

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由緒が書かれた案内板。こちら(高松神社)が熊野三山における新宮、つまり速玉大社を勧請したものであることが記されています。

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本殿を後にして213段を振り返り見ると、そこには遠州灘を臨む景観が広がります。
近頃は風力発電の大型風車もありますのでなかなか見応えがあります。
発電といえば、左奥に浜岡原子力発電所が位置するロケーションです。ついでに浜岡原子力館に訪れるのもいいでしょう。
神社つながりでは、龍神伝説のある桜ヶ池池宮神社が面白いかもしれません。近くの土産物屋に静岡名物「さくら棒」(桜色の長い麩菓子)も売っています。地名も佐倉なので良いネタになるかも。


御前崎のお土産としては、押さえておきたいものがありました。
冬季限定ではありますが「芋切干し」です。

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「人参芋切干し」の文字列を見て、人参で芋で切干しとはどういうことか、と思われるかもしれませんが、人参芋というサツマイモの品種で作られた干し芋のことです。御前崎地方では干し芋の事を芋切干し、さらには、くだけた言い回しで「きんりー」と呼びます。
今でこそ干し芋といえば茨城県の特産品かつ某学園生徒会長のエネルギー源ですが、発祥の地はこちら御前崎だそうです。

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こちら「ヤマヒカリ沖商店」は、工場直売所ですので入るのを一瞬ためらいますが、販売所入口と書かれている扉から入ると購入できます。800gの大袋しかないようなので、そんなに食べるつもりがない人には厳しいかもしれません。保存食として乾燥させているとはいえ、カビが生えやすい足の早い食べ物でもありますし。

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こちらがパッケージ。800gの大ボリュームですので、写真での印象以上に大きいです。
記載されている「遠州灘のからっ風」が、芋切干しを製造するにあたり乾燥を早めるため有効のようです。
群馬の赤城おろしこと上州のからっ風に似ており、遠州では南アルプスの山々を超えた風が吹くため、冬期は他地域以上に空気が乾燥し、強い風が吹き荒びます。おかげさまで当地に住んでいた頃は乾燥肌になりまくりました。
そのおかげで雪が降ることもなく、交通が乱れる可能性も低いため、恩恵も大きいと言えそうです。



小笠神社

遠州の熊野三山で最後に紹介するのは、熊野那智大社にあたる小笠神社です。

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小笠山の神社ですので、小笠山の頂上近くにあります。山と言っても標高は260m程度なので、山道を長々と登るなんてことはなく、ハイキング気分で歩いて訪れるのもそれほど苦ではないでしょう。ただ、鉄道の駅からは距離がありますし、バス停からもそれなりに歩きます。やっぱり車での来訪がオススメです。
地図の描かれた看板には駐車場のPマークがありますが、あまり規模の大きいものではありません。とは言え山の上の神社ですから、三が日や例大祭の当日でなければ訪れる人も多くないでしょうから余裕がありそうな気がします。
先に紹介した2社と比べれば鉄道駅、特に掛川駅から近いため、徒歩ルートも検討していいかもしれません。ハイキングするつもりがあれば、ですが。

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入口の鳥居を前にして、左を見ると山中であることが明らかな景観。
家康が砦を築いたと書かれた看板もあります。

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右を向けばハイキングマップがあります。体力と時間に余裕があれば、掛川駅から歩いて来てくださいということでしょう。

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小笠山は鳥獣保護区でもあり、バードウォッチングのスポットとしても紹介され、案内板には多くの野鳥が紹介されています。

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入口の鳥居は白を貴重とした色に塗られ、なかなか見栄えのするものです。
三熊野神社の鳥居に似ていますね。

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山の神社らしく、入口から本殿に到着するまではそれなりの距離と階段がありましたが写真は省略しました。高松神社のような段数はありません。
社殿は小さめです。一般的な山の神社のイメージそのままの小規模な神社ですので、熊野三山のイメージで訪れると拍子抜けと感じてしまうかもしれません。

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由緒の書かれた案内板は本殿に設えられていて、そこに「小笠嶽を那智の宮地小笠神社と定めて」とあり、こちらが熊野那智大社にあたることが示されています。

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小笠神社の例大祭は、文化の日(11月3日)に開催される「矢矧祭」であると、境内に貼られた紙に書かれていますが、見掛けたものは状態がかなり悪くなっていました。
提督諸氏は、矢矧祭と聞いて「ポニーテール美少女の御神体に触ると御神体からも触り返される祭」みたいに思うかもしれませんが、当然違いますのでご安心ください。



おさらいします。
遠州の熊野三山は掛川市と御前崎市に跨る位置にあります。
位置関係を示した地図をGoogleマップで作成しましたのでご覧ください。


三熊野神社は遠州灘の近く、国道150号線から近い位置にあります。
高松神社はそこから東に位置し、やはり国道150号線の近くにあります。
小笠神社は小笠山にあり、2つの神社から見て北に位置します。掛川市街からそれなりに近い位置ですが、山の中にあるのでアクセスに優れているとはいえません。
つまり、自家用車やバイク、自転車などの融通が利く移動手段がなければ、いずれの場所も訪れるのはちょっと厄介でしょう。

そして、この地域といえば忘れてはならない存在があります。
こちらの映像をご覧ください。



ね、メシテロでしょ?
静岡県民が他県民に羨ましがられる「炭焼きレストランさわやか」は、掛川市の隣、菊川市が発祥です。菊川本店は移転改築したため、2015年現在で最も古い店舗は掛川本店とのことです。



富士山本宮浅間大社

今回の記事では本題から外れた蛇足となってしまいますが、遠州ではなくお隣「駿河」の神社といえば「浅間神社」で、その本宮が富士宮市にある「富士山浅間大社」となります。
前の記事で榛名富士の神社を紹介しましたが、富士山の神は「木花開耶姫」(コノハナサクヤビメ)です。
カプコンのゲーム「大神」に出てくる、主人公を導く桃おっぱいぷるんぷるんの「木精 サクヤ姫」を想像するといいかもしれません。
そんなサクヤ姫の本家本元がこちらの神社です。
静岡市の中心部にありアクセス抜群の「静岡浅間神社」へは過去何度も訪れていたのですが、富士宮市の本宮にはまだ行っていなかったのでこの機会に訪れました。
元来より著名な場所ですし、ちょうど人気番組の「ブラタモリ」でも紹介されたばかりとあって、ここで紹介したところで影響は皆無に等しいでしょうが、初詣の参拝客が多数で駐車場に停めるのも一苦労したので、思い出を残す意味も込めてここに記載します。

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こちらは正面の入口ではなく、湧玉池のある東の入口ですが、それでも多数の参拝客が出入りしていました。

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湧玉池には大量のカモメが羽ばたいていました。富士山の湧水で、見るからに清らかな水源ですから、そりゃ鳥も寄り付きます。

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楼門の横には、今年の干支である猿の巨大絵馬が掲げられていました。

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そして本殿前にはこの、初詣らしい大勢の参拝客。
ロケーションの良さもあって、静岡浅間神社はさらに多くの参拝客がいるので、そちらと比べると歩きやすい印象でしたが、さすが駿河国一宮の貫禄があります。

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最後に、正面の鳥居と富士山の組み合わせを一枚。
広角レンズで撮影しているため、この写真では富士山がこじんまりして見えますが、肉眼ではもっと大きく見えます。もう、目の前にドーンって感じです。言うなれば
/^o^\フッジッサーン
って感じです。

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また御札これくしょんをしてしまいました。
富士山本宮浅間大社の御札は、富士山を模したロゴマークのようなものが入っているのが特徴的です。
静岡浅間神社の干支土鈴が好きで何度か求めているので、今回は烏帽子を被った猿の干支土鈴を求めました。
左にあるのは、コノハナサクヤビメの化身として富士宮市公式キャラクター(ゆるキャラ)に制定されている「さくやちゃん」グッズの手拭いです。さくやちゃんが好きなのは、ご当地B級グルメとして有名な「富士宮やきそば」と地酒だそうです。可愛らしい外見から成人しているのか怪しいため地酒が好きというプロフィールには意外な印象を受けますが、神様の化身だそうですので成人しているかどうかなんて考慮する意味がありませんね。

ちなみに、富士山の反対側にある富士吉田市のキャラクター「桜織ちゃん」は、神様ではなく、見た目も幼いですが23歳と成人しており、こちらもやはり酒が好きでしかも酒乱の気配があると公式で書かれているので、頭が富士山っぽい女の子は見た目で判断したらいけないようですね。
酒を飲み過ぎた挙句、興奮してついうっかり噴火しないように気をつけて欲しいです。被害がとてつもなく甚大で洒落になりませんので。

ちなみに、先ほどの写真左側のイラストでさくやちゃんが手にしているのはもちろん富士宮やきそばです。
そんな富士宮やきそばのサンプル画像はこちらです。

虹屋ミミ@富士宮 富士宮やきそば

蒸しているためモチモチ感が強くコシもある麺と、肉かすによる脂の旨味が濃厚で、イワシのだし粉が掛かってアクセントとなっているのが特徴です。

イルポンテ@富士 つけナポリタン

こちらは富士宮市のお隣、富士市のご当地グルメとして近年推されている「つけナポリタン」です。
つけ麺として、ラーメン屋や中華食堂が提供するパターンと、ナポリタンとしてパスタ店やイタリアンレストランが提供するパターンがあるようで、この写真はイタリアンレストランのものです。おそらくそのパターン(得意ジャンル)によってテイストは大きく変わっているかと思います。こちらは数種類のチーズがトッピングとして用意されていたこともあって、ご飯を入れてリゾットにするとより一層美味しかったです。つけナポリタンの存在意義を覆すつもりはありませんが、つけ麺の特性を熟知し、マッチした麺を使っている店の方がよりジャンルとして成立する味わいになる気がします。
つけ麺バカ一代なので辛口コメントになって申し訳ありません。
辛口といえば、見た目が赤いので辛そうですがナポリタンなのでトマトの酸味はあれど辛さはありません。でもイタリアンレストランではタバスコも提供されるので辛口にも出来ます。つけ麺はつけ汁が濃く、辛さを加えても味が崩れにくいため、辛口にするのも良さそうです。
また食べる機会があったら辛口方面へ冒険したいと思います。