臭ければ臭いほど旨い、と九州のラーメンフリークは言います。
昼夜通して煮込んで骨まで融けたスープは、旨みと同時に野獣の臭いを含有させ、湯気と共に立ち上ったそれは周りの他全ての匂いを掻き消すほどの濃密な臭気を放ちます。
そしてトッピングに、口当たりのインパクトを加味しつつ旨みをさらに引き出すマジックアイテムとして、すりおろしニンニクを投入します。獣臭に加えてニンニク臭が混ざり合って、重厚なハーモニーを奏でるその強烈な一杯。

それを美味しそうに飲み下す、金髪碧眼の美少女。
飲み下した後しばらくは、その口から「臭い息」が放たれる事必至なのにも関わらず、その臭気の元を執拗に求め、喜んで摂取する年頃の女の子。
しかし、都合のいい事に小説やアニメでは臭いまでは伝わらないため、どれだけその美少女が口臭を漂わせていようとも、見た目の美しさや可愛らしさによって、さもフローラルだったり石鹸やミルクの香りを漂わせているとばかり思ってしまいます。

ですがそれでいいはずもありません。
だからワタクシは肯定的な解釈をするのです。そして、その少女の前でぜひこう言いたいのです。

「僕みたいな臭い豚野郎の事が大好きなんだね。しょうがないなあ、嗅がせてあげるからこっちへおいでよ」

→ おまわりさんこっちです



そんな特殊性癖を満たしてくれる存在として貴重なだけでなく、それはなくとも金髪ロリツインテールオッドアイブラコン妹といった萌え要素のオンパレードで幅広く需要に応える逸材がこの羽瀬川小鳩ちゃんです。

壽屋 羽瀬川小鳩 00

フィギュアは豚骨臭とかニンニク臭とかしないから安心してね!
ワタクシとしてはそれらの臭いと少女臭が混じったらどんな臭いになるのか興味津々でしたので、臭い付きフィギュアがないのはとっても残念です。と、趣味性よりも変態性をアップさせる提案はやめておきましょう。
メーカー(販売元)コトブキヤ
原型制作小島翔
スケール1/8スケール
パッケージサイズ18(W) x 14(D) x 24(H) cm


まずはパッケージを2方向から。

壽屋 羽瀬川小鳩 パッケージ1

壽屋 羽瀬川小鳩 パッケージ2

ポーズや台座はかなり特殊ですが、小柄なキャラクターを題材としている1/8スケール作品である事もあって、意外とパッケージサイズは大きくありません。
窓は正面、天面の他は左側だけになります。オーソドックスな構成ですね。
背面には、窓からは見えない側の写真が掲載してあります。どうせなら窓にして実物を見てみたいものですが、パッケージ内では完成形とは少し異なる固定になっているため、完成形写真を掲載する価値は大きいでしょうね。


ではその完成形を8方向から見てみましょう。

壽屋 羽瀬川小鳩 回転1

壽屋 羽瀬川小鳩 回転2

壽屋 羽瀬川小鳩 回転3

壽屋 羽瀬川小鳩 回転4

壽屋 羽瀬川小鳩 回転5

壽屋 羽瀬川小鳩 回転6

壽屋 羽瀬川小鳩 回転7

壽屋 羽瀬川小鳩 回転8

かなり珍しい構成のフィギュアです。
台座の上に椅子が据え付けられていて、しかもその椅子は脚の長さが前後で異なっており斜めに傾き、その上に身体を投げ出すようなポーズで本体が固定されています。
これを見ただけでは状況が飲み込めません。どうやってこのポーズを維持しているのか不思議です。
平たく言えば面白いポージングで、どのアングルからでも見応えがあります。ただ、決めアングルが存在しているため、アングルによっては少し違和感があるかもしれません。
椅子が傾いているため、翻ったスカートからは比較的容易にお召し物が拝見できます。
元イラストはコトブキヤの公式ページにもあるように「Blu-ray&DVD第5巻のイラスト」(AA)が元になっていますが、膝から下は描かれていませんので、椅子についてはオリジナルで付加された要素なのかもしれません。
元イラストと比べてみると、スカートの翻り方は幾分か抑えられています。あのイラストのまま立体化すると腰のあたりが怪しい形状になりそうですからそれもあるでしょう。なにより黒いパンツを見せびらかしてドヤ顔してる女の子とかビッチ過ぎて可哀想なので、このくらいの「見ようと覗きこまない限りはちゃんと見えない、ラッキースケベくらいの演出」がちょうどいいと思います。ワタクシは恥ずかしがり屋で引っ込み思案の小鳩ちゃんが大好きです。


ではスポットごとに見て行きましょう。

壽屋 羽瀬川小鳩 01

正面からの顔。
Blu-ray&DVD第5巻のイラストが元になっていて、その絵はキャラクター原案かつ原作の挿絵を描いているブリキ氏の描き下ろし。アニメ化されてからしばらくして発売するフィギュアは、そのほとんどがアニメのキャラクターデザインが元になっていますが、こちらは原作絵がベースとあって原作からの熱心なファンや、ブリキ氏のテイストを好むファンにも注目の作品となるでしょう。
その独特なテイストを含むこともあってか、左右の眼の間隔は比較的広めに取られており、目尻や下睫などのラインが細かく入っていて特徴的なアイプリントになっています。
印象的な両眼とは対照的に、細く長く引かれた口はふんわりとした印象を与えています。
ふんわりと言えば、ブリキ氏の彩色はパステル調を基調としてふんわりしているテイストですから、髪は透明感のある淡い色調となっています。これは素材が塗装後も透明感を維持して明るい発色を得意とするABS樹脂であるのも要因でしょう。そういえばマックスファクトリーの小鳩もABS製の髪でしたね。ブリキ氏テイストを表現するのにABS素材は必須なのかもしれません。
淡い色調と裏腹に、強い光が当たると硬質な反射をするので、条件次第では印象がガラリと変わって見えてしまうかもしれません。

壽屋 羽瀬川小鳩 02

左側面からの顔。
顎のラインはなかなか鋭角に作られていて、なだらかな場合が多いロリフェイスとはやや異なる印象を受けます。小鳩は英国人の母親の血が色濃く出ていると言われているので、彫りが深いのかと言われればその目鼻立ちは他のキャラクターと遜色ないかむしろ起伏が少ないくらいなので、やっぱり王道のロリフェイスに該当する顔立ちなのかもしれません。
最近放映されていたアニメに出てくる英国人なんて、平坦そのものでしたからね。顔も胸も。

壽屋 羽瀬川小鳩 03

右側面からの顔。
この顔は流し目の方がより美人顔に見える気がしますね。
オッドアイ(右目はカラコン)のキャラクターなので、どちらを手前にするかで性格が変わって見えるのも楽しいです。性格という意味では、中二病モードではなくカラコンを外して普段着で方言丸出しで「あんちゃん」と言ってくる素の小鳩の方がずっと可愛らしい性格をしていると思いますがね。ぜひそちらの姿をモチーフにしたフィギュアも欲しいものですが果たして。

壽屋 羽瀬川小鳩 04

頭頂部を見下ろすアングルから。
ヘッドドレスとリボンが強く主張するゴスロリ服ですが、それぞれのパーツに塗装乱れが見られました。白がベースなので目立つのもあるでしょうが、コトブキヤ製品としては精度がやや落ちている気がしました。
髪は細かく多層に枝分かれしており、緻密に作られています。特に毛先に向けて透明になっていく塗装が大きな特徴となっており、背景を明るくすることで消え入るような美しい姿が見られそうです。

壽屋 羽瀬川小鳩 05

背後から後ろ髪全体を。
透明度が増していく毛先がふんわりとカールしているのも、柔らかさを上手く演出しているように見えます。

壽屋 羽瀬川小鳩 06

見下ろすアングルを維持したまま手前に回りこんで全体を見てみます。
左のツインテールの毛先がちょうどスカートの端に掛かっているように配置されているので、この位置関係のバランスの良さも美しさを高めています。

壽屋 羽瀬川小鳩 07

腕の上には、粗悪な乱暴者っぽい見た目のウサギっぽいキャラのぬいぐるみ。
自ら意思を持って乗っかっているようにしか思えないポーズを取っていますが、そこは演技派の小鳩が為せる技ということにしておきましょう。
実際の固定は腕の上に設けられた一本のダボによって行われているため、ぬいぐるみを取り付けていない場合にはなぞのダボが突っ立っている状態となるので、やや違和感が出てしまうことになります。得意のマグネット仕様にするには少し質量が大きすぎたでしょうか。

壽屋 羽瀬川小鳩 08

幼い体型ですので凹凸は乏しいですが、腋と肩甲骨周りは大きく開かれているので一見の価値はあるでしょう。
ちなみにこの写真では首周りが見えやすいように首の接合部がズレて、本来は見えない部分まで見えてしまっています。首から外れる仕様ですので、これが本来の形状ではありません。悪しからずご了承ください。

壽屋 羽瀬川小鳩 09

腕から手にかけては、それほど目立った点はありません。
だいぶ前の作品になりますが、同じ原型師さん(小島翔氏)が手掛けられた「アルフィン 〜アンブリオ version〜」は指の造形が素晴らしく、この作品もその点に期待していたので、個人的にこの点に関してだけは残念に思いました。まあ多くの人にとっては重視する部分ではないでしょうが。

壽屋 羽瀬川小鳩 10

胸から腰、スカートに掛けては、凹凸に乏しい胸と腰、そこから大きく広がるスカートの対比に見所があります。
皺が丹念に作りこまれたドレス素材と、コルセットのフラットな質感の対比もメリハリが付いていていいですね。

壽屋 羽瀬川小鳩 11

コルセットで締め付けられて、脂肪分が上下に分散されているので、胸に脂肪が手繰り寄せられて大きくなるのは必然……なんてのは小鳩の体型には当てはまらなかったようです。寄せるほどに脂肪がないスレンダーな体型は良いことですが、いかんせん胸に脂肪分が絶対的に足りていません。
余計なお世話でしょうが、贅沢肉の胸脂肪を分けてあげて欲しいくらいです。

壽屋 羽瀬川小鳩 12

逆方向から。
間違いなくそこには連続した突起がありますが、いかんせん小高い丘レベルです。

壽屋 羽瀬川小鳩 13

横からのアングルよりも、下から見上げた際の方がさらに慎ましやかに見えてしまう有り様です。
慎ましやかなところ、日本人らしくて大変結構ではありませんか。ですが血筋は英国人。
いいじゃないですか和洋折衷。

壽屋 羽瀬川小鳩 14

下半身に移る前に、特徴的な髪の質感を確かめやすいよう、ライティングを変えて撮影したものを一枚。

壽屋 羽瀬川小鳩 15

下半身。
スカートはペティコートとの二重構成。プリーツの形状も均一ではなく大小織り交ぜられていて、表情豊かに波打っています。
そしてその下に見える太腿に走るガーターベルトの存在感は、幼い体躯と不釣り合いなセクシーさを付加しています。

壽屋 羽瀬川小鳩 16

角度を変えて。
黒と白の支配するモノクロ世界に肌色が映えます。
美しいですね。頬ずりしたくなる美しさですね。

壽屋 羽瀬川小鳩 17

く、黒だと…?!

壽屋 羽瀬川小鳩 18

台座はクリアパーツの下に、黒地で白い柄の2色で構成されています。
そこに据え付けられている椅子がこの作品の大きな見所のひとつ。

壽屋 羽瀬川小鳩 19

椅子には細かな意匠が施され、墨入れされているその質感はまるで大理石のよう。
美術品として評価してもよさそうな仕上がりです。
座面が斜めに配置されるため、脚の下が台座内に埋まっているように切り取られています。
台座は最初から固定されていますので、台座との取り付けや取り外しは考慮する必要がありません。
座面には起毛素材(フロッキー加工と思われる)が施されているので、余すところ無く質感が高い一品となっています。

壽屋 羽瀬川小鳩 20

小鳩フィギュア本体を取り除いた場合の別パーツ。
小鳩を椅子の上に固定するのは、膝の位置に設けられたダボ穴を、この2つの金属製のダボに挿入する形となります。ダボは金属製なので剛性が期待できますが、挿し込む側が柔らかい素材ですので無理な力を掛けると歪みが発生してしまうかもしれません。
それと、付属している説明書にも明記されていますが、椅子の脚が細く、やはり剛性に乏しいため、台座ではなく座面の下あたりを片手でホールドしながらフィギュアを取り付けるようにしないと、椅子の足の所で折れてしまう危険があります。説明書を読んだ上で、慎重に取り付けるようにしましょう。

壽屋 羽瀬川小鳩 21

さてそれでは、聖地探訪へと参りましょう。

壽屋 羽瀬川小鳩 22

パターン黒!! 勝負パンツです!!
てなこともないでしょうが、パンツにまでキッチリとゴスロリ衣装で統一するとはこの娘、出来る子です。
もちろんワタクシは「見えないところは未開拓な純真無垢で健気な妹」であるから、純白パンツを拝めるものと信じていましたから、このお召し物には一線を越えてしまって遠くへと赴いてしまった悲しみを抱かずにはいられませんでした。
――ですが、いいでしょう。そちらが勝負を挑むというのであれば、こちらも受けて立ちましょう!
さあ、続きは幼きあの頃を思い出すかのように仲睦まじくベッドの上でくんずほぐれつを!

壽屋 羽瀬川小鳩 23

そんな下心なんて、この天使の微笑で吹き飛びましたね。

壽屋 羽瀬川小鳩 24

設定上は吸血鬼で、どちらかと言えば悪魔側なんですが、どう見ても天使です。
「きゃあぁーっ! 小鳩ちゅわあああああん!! マジ天使なんですけどーぉぉ!!」
撮影スタジオに連れ立って来場し、カメラマンが「かわいいよー」と投げ掛ける声に負けじと絶えず歓声を上げていた同伴者が、天にも昇る気持ちでいるかように破顔し目を輝かせながら、今や失神しそうに口角泡を噴き始めていました。

壽屋 羽瀬川小鳩 とんこつラーメン

小鳩ちゃん、撮影お疲れさまでした。
照明を当てられて暑い中で長時間ポーズを決めて、かいた汗はお風呂で洗い流しましょう。
美味しそうなお肉と一緒に、弱火でトロトロ、じっくり抽出。

――まあ、良い子のみんなは真似しないように。