初音ミク――これを書いている時点(2011年3月)では、そのキャラクターが世に登場してから3年半もの期間を経ているにも関わらず、未だ他の追従を許さないほど圧倒的な人気を保持し続ける、史上稀に見る存在です。
超ロングなツインテールを有するキャッチーな姿はもちろんですが、ボーカロイドというクリエイターがさらに手を加えることにより多種多様のキャラクター性を持たせることが出来る存在として用意されたため、多くのクリエイターによって多くのキャラクター性が盛り込まれ、それぞれにファンが付き、ファン層の裾野が広がることによって人気の土台がさらに大きく堅固になっていく好循環で、キャラクタービジネス界の寵児となり続けています。
かの同人STGである東方シリーズもそうであるように、二次創作を作り易い土壌が用意されていることによって、キャラクタービジネスが加速度的に広がり、大きな成功に繋がっていくことを示す事になりました。その意味でも大きな金字塔を立てた、歴史的なキャラクターと呼ぶことが出来るでしょう。

などと大仰な前フリはともかく、今回紹介する初音ミクフィギュアは、増え続ける初音ミク関連品の中では特徴的な、二次創作のテイストを含む作品になります。
その二次創作を手掛けたのは、人気イラストレーターであるTony氏。
マックスファクトリー作品ではシャイニングシリーズでお馴染みとなっている、原型師・智恵理氏とのタッグにより、夢のコラボレーションが実現しました。
初音ミクの魅力をどう表現するのか――両氏の技を堪能する上でも、大きな見所のある作品となっています。

MAX Tonyミク 00

メーカー(販売元)マックスファクトリー
原型制作智恵理
スケール1/7スケール


まずはパッケージ。

MAX Tonyミク パッケージ1

MAX Tonyミク パッケージ2

マックスファクトリーはスケール作品でもそれほど大きくないパッケージのものが多いのですが、この作品についてはマックスファクトリー作品では定番のやや大きめな1/7スケールであることに加え、ツインテールがうねるように表現されていることから、その分のサイズを確保するため横幅も奥行きもなかなかのサイズとなっています。
他のTony氏イラスト作品と同様に、Tony氏の元イラストも印刷されています。

MAX Tonyミク パッケージ3

サイズ比較として「ねんどろいど」のパッケージと並べてみました。なかなかのボリュームがあるのが判りますでしょうか。


続いて8方向の写真を。

MAX Tonyミク 回転1

MAX Tonyミク 回転2

MAX Tonyミク 回転3

MAX Tonyミク 回転4

MAX Tonyミク 回転5

MAX Tonyミク 回転6

MAX Tonyミク 回転7

MAX Tonyミク 回転8

大きく体をひねり、つま先と顔の方向が180°反転しているという大胆なポージング。そのため、どの方向から見ても見応えのある姿が楽しめます。
これだけ大胆なポージングでありながら、どの角度から見ても違和感を感じないのはさすが原型師の高い技術といった印象です。
振り向いた勢いそのままに、身体にまとわりつくかのように跳ねたツインテールのボリューム感が素晴らしいですね。超ロングである特徴を最大限に活かした表現と言えるでしょう。
この写真でお察しいただけると思いますが、肌のパーツを覗いて他の全てがとても光を反射しやすい塗装ないし素材となっているため、かなり撮影者泣かせの仕様です。更にはツインテールが身体を覆うようになっているため、意図したところに光を入れると陰になってしまう部分が必ず出来てしまい、フラットなライティングができないという特性も持ち合わせています。
見るためのものだから考慮する必要はないと言われればそれまでなんですが、撮影者には骨の折れる作品です。まさに、フィギュア撮影の技術と経験が試される素材とも言えそうですね。
ワタクシも随所で不完全燃焼な感覚があります。でも、完全燃焼するにはまだまだ高い壁が――しばらくしてからまた撮影をして、技術を磨くのにも良いのかもしれません。


では各所を見ていきましょう。

MAX Tonyミク 01

ほぼ正面からの顔。
充分な実績のあるイラストレーター×原型師×メーカーの作品ですから、文句の付けようのない完成度と言えるでしょう。
実に様々な顔を持つミクですが、こちらのミクはなかなか凛々しい顔付きですね。
前髪についてはかなり省略されている印象もありますが、クリアな素材感がある反面、硬く折れやすいABS樹脂製ですから、このぐらいまとまっていた方が安心感はあります。
大胆にも腋を見せつけるようにしたポーズや、その下に覗く胸元、ぴったりと吸いつくように装着された服には、小振りながらも形の良い胸の形がクッキリ出ていたりと、このアングルだけでも大変美味しい内容に溢れています。

MAX Tonyミク 02

やや右側からの顔。
凛々しい顔立ちのため、この角度からみるとやや小悪魔っぽいと言いますか、挑発しているかのような顔にも見えます。
顔はやや左を向いていても、首から下はやや右を向いているという、この辺りで既にひねりが入っている状態。ネクタイも大きく手前になびいています。

MAX Tonyミク 03

左の手のひらを正面に見るように、身体をやや左側面から見ると、顔はこのように見えます。視線は手のひら側に向けているので、まるで自分に手を差し伸べているかのように見えますね。
「さあ、一緒に行こうよ!」とでも言っているかのような、元気な印象のある表情にも見えます。

MAX Tonyミク 04

左手のひら。可愛らしく程良い肉付き。まさに人間の女の子然としています。

MAX Tonyミク 05

腋と横乳の凹凸を目立たせてみました。
ぺろぺろ必至の素晴らしさです。女性フェロモンがムンムンと放出されているのは間違いないレベルです。これで人間設定じゃないなんて言われても信じられませんから。

MAX Tonyミク 06

ほぼ横顔だとこのように見えます。前髪に隠れて表情は判りづらいですね。
鼻も小振りで可愛らしい印象。

MAX Tonyミク 07

腕の刻印は、極小の文字がハッキリと確認できる見事な再現度。

MAX Tonyミク 08

左手と腕。
ミクの象徴である袖のプリントも綺麗に再現。爪も緑色に塗られています。

MAX Tonyミク 09

ヘッドセットも細かく作られていて再現性が高いです。
そしてこのアングルからは横顔で視線が見て取れないにも関わらず、ツンと尖った両胸が扇情するかのようにこちらを伺っているかのようにも見えます。

MAX Tonyミク 10

右手には別パーツで用意されているマイクが取り付けられます。
こちらの袖にも綺麗なプリントが。ボーカロイドシステムの製作元であるヤマハのシンセサイザー「DX7」をモチーフとしたものですね。

MAX Tonyミク 11

うなじの部分には両サイドに触覚のような髪パーツが。
これがなかなかクセモノで、ワタクシはツインテールのパーツを挿し込む時に片手で頭部を掴んだ際、このパーツに指を刺してしましました。尖っているために刺さります。要注意です。個人的にはこのパーツは表現としてはあまり主張しておらず、危険なだけなので無い方が良かったかな、と思うのですが。

MAX Tonyミク 12

後頭部を俯瞰で。
ツインテールはパッケージ内では取り外されており、取り付けるものなのですが、ABS製でボリュームがあり丸まっていて先端が細いという、取り扱いにはかなり神経質にならなければいけないシロモノなので、取り付けのダボに近い部分をつまみ、変な力が掛からないように注意しながら挿し込んでいく必要があります。もちろん先端部分がボディなどに触れて折れたりしないように気を配りながら、先ほども書いたうなじの触覚パーツで指をグサリと行かないようにも気をつけながら。
表現が豊かな反面、なかなか難儀な仕様になっています。

MAX Tonyミク 13

このアングルから見える両胸もまた慎ましやかさが際立って見え、可愛らしく思います。ちっぱいスキーにはたまらないですね。
宇宙人のスーツを思い起こさせるような銀色ツヤツヤ塗装の服は、大きくひねられた身体によってシワが付けられ、光の反射と合わさって面白い見え方をします。

MAX Tonyミク 14

この角度から見る表情はどうでしょうか。すごく勝気で、ともすれば悪意すら浮かべているようにも見えますね。アングルによって様々な表情に見えるのが面白いです。
そして腋から横乳に掛けてのこの肉つきったら扇情的に過ぎますね。
「どこ見てんのよ、この豚野郎が!」
と罵られている錯覚があるのはワタクシだけでしょうか。
ええ、我々の業界ではご褒美です。

MAX Tonyミク 15

このアングルはどうでしょう。
腰回りのセクシーさが大いに楽しめますね。
体を大きくひねることにより、腰の細さがより顕著に見て取れます。
そしてその下には、なんとも簡単に到達できてしまうエデンがちらりと覗いています。
返す返すもこのミクは扇情的すぎますっ!

MAX Tonyミク 16

身体を正面から見るアングルで。
やっぱりツンとした頂点がクッキリと見て取れる胸が気になって仕方ないですね。
身体のラインがハッキリと判る艶やかな服に、シワが多く刻まれているのがまた随分とエロティックに見えます。

MAX Tonyミク 17

ツインテールの右と、右腕をメインにしたアングル。

MAX Tonyミク 18

やや俯瞰のアングルから。
顔が逆側を向いているのに、つま先がこちらというのがすごいですね。それで安定しているのがまたすごい、重心バランスがお見事です。
なお、ここでは付けていませんが、ツインテールを支えるためのバーも付属されていますので、さらに安定して飾ることが可能です。さすがにこれだけでは心許ないですからね。

MAX Tonyミク 19

こちらのアングルからも、すごいポーズをしているのが判りますね。

MAX Tonyミク 20

このアングルから見ると、腕は後ろへ向けられ、重心はやや後ろにあるように見えるのですが、それでも左足の下のダボだけでほぼ安定して台座の上に立つのが凄いです。

MAX Tonyミク 21

ちょっと下からのアングルで。
おやおや、もうエデンが見えてきましたよ……

MAX Tonyミク 22

エデンに訪れる前にツインテールの先端を。
このようにかなり細やかに形成されています。うっかり倒したり引っ掛けたりして破損する可能性は高いですから、取り扱いに注意し、倒れることのないよう安定した場所に飾りましょう。
なお、先端部分はクリア感が一層増し、かなりの透過率があるため光の当て方によってとても綺麗に見えます。
これもこの作品の大きな魅力になりますね。

MAX Tonyミク 23

右足。
こうやって見ると後ろ側なのかなと思ってしまいますが、この方向に視線があるから驚きです。

MAX Tonyミク 24

この左足のダボ穴と台座のダボ2つで、このダイナミックなポージングのほとんどを固定しています。一応右足のつま先にもダボはあるのですが、オマケ程度の小さなものです。凄いですねぇ。
なお台座は、黒の半透明プラスチック(ABS)製で、キーボード鍵盤の形状をアレンジした面白いデザインです。

MAX Tonyミク 25

それではエデンにご案内。
もちろんこちらにも抜かりなく扇情的です。このミクは、ボーカロイドじゃなくてセクサロイドなんじゃないかと疑わしいほどのセックスアピールをしているのですがどうしたことでしょうね。

MAX Tonyミク 26

さらに下方より、エデンを見上げました。ツインテールに邪魔されないギリギリのところで。
と、ちょっと驚きです。これだけ扇情的な要素たっぷりのミクでしたが、不思議とその色は純白です。
ミクと言えば……Tony氏のキャラクターと言えば……あれ、縞パンがトレードマークではなかったでしたっけ?
これは肩透かしを食らった感じがします。期待外れと思ってしまいました。
どうしてこうなったのでしょうね? ちょっとその真意を知りたいところでもあります。


ともかく、見どころたっぷりのフィギュアです。大人気の初音ミクにダイナミックなアレンジを盛り込んだフィギュア作品として、カテゴリーとして確立していると言っていいほど豊富なバリエーションがあるTony氏デザインのフィギュアのひとつとして、扇情的な要素がふんだんに盛り込まれた女体を楽しむフィギュアとして、多くの価値が共存する素晴らしい作品性がありますので、大いにオススメできる作品です。

最後に2枚。