こつえー師が“はいてない”絵師として定評を得るより前の、うさださんに熱中されていた頃からファンである身として、半ば使命感さえ胸に抱きながらアマゾネスでポチっとしてから約半年。
ワタクシの元にも届きましたよ『スク水メカナース少女 ナナ』が。

「どんだけ萌え記号を融合してるんだよ」って突っ込みたくなって仕方がないネーミングですが、そこはこつえー師だからこそ実現できた見事な名人芸で、絶妙のバランスにてそれらを融合しちゃたものだから、感嘆こそ漏れても、文句を付けように無いのです。
そもそも、こつえー師信者ですからそうなるのも当然なんでしょうけど。

今回のフィギュアレビューは、そんな偏った立場からお送りします。

メーカー(販売元)オーキッドシード
原型制作アップラーク
スケール1/8


さて、まずは定例通りにパッケージの確認から。

スク水メカナース少女ナナ01

スク水メカナース少女ナナ02

ボール紙部分が一切無い、プラ素材オンリーのパッケージです。この価格帯の作品としては珍しいですね。このようなパッケージは、メカ = ロボット系の作品で採用されているイメージが強いので、そのイメージに倣ったのでしょうか。そうだとしたらなかなかニクイ選択をしたものですね。
背面(下の写真)のように、こつえー師が描いた元絵も掲載されているので、こつえー師信者のワタクシはこれだけでかなり満足度が上がりました。我ながら良いカモだと思いますが。


それでは開放していきましょう。


そもそも、完成品のPVC製フィギュアであるにも関わらず、このキャラが背負うメカ部分はパッケージから覗くだけでも、そう簡単にサンプルのように完成させられそうにはないと感じました。
キャラ本体は言葉通りに完成した状態なので、メカ部分をまずは小分けにして並べてみます。

スク水メカナース少女ナナ03

これだけ見ると、とても女の子キャラが身に付けるものだとは想像できないですね。
銃の形をした注射器は、取り出した時点で針が曲がっていました。いったいどんな嫌がらせなんでしょうか。それだけ柔らかい素材だって事は解りましたけれど。


さて、それでは組み立てていきましょう。
この作品の驚いたところは、これだけ組み立てる部分があるのに、マニュアルらしきものが一切付いていないことです。パッケージ背面の感性サンプルを見て、想像しながら取り付けていってくれということなんですかね。なかなか挑戦的なスタイルだなと。


まずは、キャラの背中と合体し、パーツの中心となる部分から。

スク水メカナース少女ナナ04

はい、ここまでで20分くらい格闘しました。
6個ある結合パーツ(立方体に丸い穴が開いた黒いパーツ)をくっつけるんですが、穴と出っ張りの大きさがピッタリすぎて、差し込むのがものすごく硬い。しかも素材が素材なだけに、下手な力を入れると折れたり割れそうになる。慎重かつ大胆に力を込めて差し込んでいかなければならないというヘビーな作業でした。

こんな際どい作業になるのに、マニュアルがないとはこれ如何に。力の加減や、組立方法を誤って、完成させるまでもなく破壊してしまう人が出るんじゃないかと心配になりました。

ちなみにワタクシは、ドライヤーや湯煎で温めて(柔らかくして)差し込むのではなく、力技ですがプライヤで結合パーツをつまんで、ねじこんでいきました。直接つまむと傷付いたり塗装が剥がれてしまうと思ったので、間に布を挟みました。

キュイキュイとあまり聞きたくない音を奏でながら、なんとかパーツをねじこんだのが上の写真です。

ちなみに、上部の左右に結合パーツ同士を2つ組み合わせた物を左右に2つずつ、下部の左右に1つずつで計6個を使うことになります。このことも、マニュアルなどに書いておいてほしいんですけどね。間違ったところに取り付けたから、取り付け直そうって気持ちになれるほど生易しい作業ではなかったので。入れるときはまだ良くても、外すときに壊れちゃいそうですから。


そして、翼を付けていきます。

スク水メカナース少女ナナ05

スク水メカナース少女ナナ06

これだけ見ると、萌え系フィギュアの付属パーツだとは到底信じられないですね。翼には、いかにもなプリントがあしらわれてはいますが、精密にプリントされていて妥協がありません。値段を考えれば当然かもしれませんが、良い仕事をしてくれていると思います。
つまり、無駄にカッコイイぜって言いたくなるようなレベルのパーツです。

これを、女の子の背中にある不自然極まりない突起に装着し、台座に設置すれば、本当の意味で完成品となります。

スク水メカナース少女ナナ07

完成品で販売されている品なのに、ここまでやるのに40分くらい掛かりました。写真を撮りながらとはいっても掛かりすぎです。面倒なフィギュアを買ってしまったものだなと思ってしまいましたよ。
でも、他にはない見映えがするフィギュアなので、それなりに努力をした階があったな、とも思えます。
曲がっていた注射針の先は調整しました。実は、この銃の形をした注射器を構える右腕も明らかに角度がズレていて、そのままでは腕の中にきちんと収まらない状態だったので、少し曲げて調節しました。
何とか、サンプルに準じた形になったと思います。
つい、左手に持つはずの2本のメスを装着し忘れましたが、そのくらいはご愛敬だと許してくださいね。


それでは、角度を変えて撮影した写真を。

スク水メカナース少女ナナ10

スク水メカナース少女ナナ09

ローアングル好きなのでこの2枚で。
背後はほぼメカ部分が占めるので、サンプルなどと違う印象が得られそうにないため省きます。

上下だけではなく、前後左右にも幅があり、パーツが多い構成のため、いろんな角度から眺めるのがとても楽しいフィギュアです。
先ほど苦戦した、結合パーツの採用によって、翼の角度はそれなりに動かせるため、自分の好みの見え方に合わせて調節すれば楽しみ方も拡がります。


それでは、個人的ベストショットを。

スク水メカナース少女ナナ08

左手の先は隠れてしまいましたが、精巧に作られた各パーツが満遍なく眺められるアングルです。原画に比べ、アイプリントが変に細かく描かれているせいで印象が違って見えるのがやや残念ですが、かなり忠実に再現していると感じます。
グラデ塗装は物足りない感じもしますが、原画からさらに印象を変えてしまう危険性もあるので、及第点としておきましょう。オーキッドシードの作品ということを考えれば、良くやってくれた、と思ってしまうレベルです。
少なくとも、女の子本体以外のパーツは申し分ないレベルですし。

そして、この状態でも服の継ぎ目に見逃せない隙間が開いているのが見て取れます。

ここからがオーキッドシードの本領であり、ワタクシが臨界点を突破しなくてはならない壁でもあります。

今回、その壁を突破することにしました。
こつえー師の作品ならば本望です。


スク水メカナース少女ナナ11

つまり、こういうことですね。

スク水メカナース少女ナナ12

“ぱんつはいてない”
どころか
“なにもつけてない”

当然のように、やや小振りな胸の頂に、期待通りの仕事が施されています。
下の方は無形文化財ですが、まあさすがにそれは商業作品なので致し方ないでしょう。
それにしても、剥かれてもなお柔らかな表情で指さしている様はさながらアホの子ですね。
だがそれがいい。

こつえー師のキャラは、ネジが緩んでるくらいがいいんです。ワタクシ基準では。


それでは背後に回り込みましょう。

スク水メカナース少女ナナ13

色移りは黙殺で。
肩胛骨の造形をはじめ、背中のラインはややのっぺりとしていて、それほど見映えはしません。キャストオフは「おまけ」なので、そこまでは、ってところでしょう。
それを補うだけの美尻ですし。右脚の肉感、とても素敵です。


そして、こつえー師のキャラである以上、やらなければいけないことがありますね。
再度、着衣させての撮影です。


スク水メカナース少女ナナ14

名実共に
“はいてない”



本当にありがとうございました。


ここで注意点をひとつ。
服をキャストオフする際に、3つのパーツは金色に彩色された画鋲のようなピンで留められていますが、取り外すときにコレが落下して、どこかに行ってしまう危険が高いです。1mm以下の大きさなので紛失しないようよく注意しましょう。
ピンが抜けなくても、穴が柔らかく服を外すことは出来るので、ピンは差し込まれている穴に固定しておくのが良さそうです。ワタクシは瞬間接着剤で外れないように固めました。
ただし、繰り返して着脱を行うと目に見えて劣化し、しまいには固定が出来なくなるでしょうから、無闇に着脱はしないようにしましょう。あくまでキャストオフは「おまけ」であって、利用することを前提とした機能ではないので、乱用はしないようにしましょうね。飾ったときのクオリティが劣化しても文句は言えませんので。


メカ部分のパーツは、思いの外とさえ言えそうな完成度なので、全体を見ると満足度が高い仕上がりですが、女の子単体を細かく見ると、ややバランスが気になったり、塗装のズレが散見されたり、グラデが寂しかったり、アイプリントの印象が原画と違っていたりと、イマイチな印象はあります。しかし、キャストオフまで行えるギミックの多彩さにおいて、他の追随を許さないオンリーワンの品と言えるため、高い価値のある作品であることは間違いないでしょう。
こつえー師ファンにはその違和感を妥協してもらう必要はあるもののオススメできるレベルには充分到達していると思いますし、萌え系も燃え系(ロボット的なアプローチ)も両方好きという人には多くの楽しさが見付けられる秀作なのではないでしょうか。
ぜひ、様々な先入観を捨ててじっくりと鑑賞してほしい一品ですね。


以上、ちょっとだけやっちまった感もあるレビューでした。
後悔はしていないですけど。


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